-○○が世界で一番好きだよ。俺の宝物。○○が欲しいよ…
最中に そんなことを言った。
戯れだと思って軽く返す。
-だってあなたには彼女がいるじゃない
-彼女は ただの家族だから。
…なんども聞かされては聞き流してきたそのコトバ
ただの家族 タダノカゾク。
そのコトバ。
いつもの 激しい交わりに朦朧とした頭にも
そのコトバは、心に 頭に ずんと重くのしかかって、
考える前に嗚咽とともに訴えてた。
-「タダノカゾク」とかいわないで。だって。 わたしは その 「タダノカゾク」にすらなれないんだよ…?家族にもなれないわたしにそんなこといわないでよ…
家族にはなれない…。
何かを得るためには何かを捨てなければならない。
そう昔だれかに言われた。
その通りだと、芯からわかる。
やつを手に入れるためには、やつも何かを、ヨメサン を手放さなければならない。
しかし、それをしないだろうやつを待てるほど、心の余裕はない。
仮に、独身でいたとしても、同じようにもがいて ほかに拠り所を探したと思う。
わたしには、理解ある、仕事の面でも、精神面でも支えになってくれるダンナ がいる。
そのダンナに逃げるだけだ。
やつと泥沼化していたとき、ダンナと別れようと思い、ハナシを進めていたことはやつには言っていない。
それは、
なんとなくの、わたしの中でのルールだったから。
不倫しておいて、ルールもへったくれもないとは思うけど。
一緒になろうと決めてから別れるのではなく、別れて、フリーになってから、そうなりたかっただけ。
でも
やつはタブン違うんだろうとおもう。
今後、
いい年をしたいま離婚して、
一生独り身でいるよりは、
気がおかしいオクサンでも、居たほうがいいと 頭の片隅で思っているようだから…。
やっぱり
ほんとに縁のない人。
運命っていうか 必然的に。
決まっていたのだ。
一緒になることはないんだって。
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